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91.朝食を摂る ということ
2023-05-29
カテゴリ:栄養
皆様こんにちは、こんばんわ!
明楽フィットネスクラブの藤井です!

第91回のコラムテーマは【朝食を摂る ということ】と題してお話したいと思います。



皆さんは朝食を摂る派ですか? 摂らない派ですか?
日本では特に1日3食、という文化が根強く、朝・昼・夕でしっかりと食事を摂るということが
当たり前に感じられるかと思います。
 
では果たして朝食を摂ることは健康に対して、本当に良いのでしょうか?
ダイエットやボディメイクの観点から見て、本当に良いのでしょうか?
 
今回のコラムではそんな”常識”に対して今一度、疑問を呈して自分の食生活を見直してみましょう。
 
 
さてまずは日本の文化・歴史から紐解いていきます。
日本では今でこそ当たり前になっている1日3食。
実はこの文化は江戸時代の中期を過ぎ、後期になってから広まったとされています。
昔の一般人(農民や商人など)は現代のイメージされる朝食とは位置づけが異なり、
朝早くから仕事などに勤しみ、朝の仕事がひと段落ついてから朝食を食べるのが常でした。
正確な時間はわかりませんが、短く見積もっても起床から朝食まで3時間以上あったとされています。
当時は1日2食が当たり前だったこともあり午前中9~11時くらいに1食目。
夕方16~17時くらいに2食目、それで終わりというかたちが一般的だったそうです。
 
当時の食材などと現代の食材を考慮すると、あまりにかけ離れているためなんとも言えない部分も
多いとは思いますが、江戸後期から明治、そして大正、昭和までの変遷、昭和後期以降のデータなども
鑑みるに食事回数が単純に増えたこと、そして1食あたりの量やカロリーも同時に増えたこと
脂質の多い食材が増えたことなど、様々な要因もあって昔ではあまりなかった近年の肥満進行度の
急激な分布になっているのだろうと想像されます。
 
次に、1日3食は健康にいいのか?についてですが、現状で様々発表されている研究データや
メタ分析などの論文・資料をみるに、一概に1日3食が健康に良いとは言い切れません。
たとえば1日の食事内容(食材や量)をまったく変えずに、各食に均等にカロリーを割り振った場合、
1日2食にした場合と1日3食にした場合、1日4食にした場合などで比較研究がされましたが、
8週間の実施の中ではまったく差はなかった、との報告が上がっています。
つまりは食べるモノや量が1日トータルで変わらないのであれば、1日3食でなくとも健康への
影響はほとんど変わらない、というのだそうです。
 
ダイエット(痩せたい)という観点ではどうでしょうか?
最近では食事を抜く、というダイエット法は良くない、という見方が強まっていて
朝食などもしっかり食べるダイエッターも多いことでしょう。
ここでひとつポイントになるものは1日での総摂取カロリーにあるでしょう。
前述のように1日2食だろうと3食だろうと、1日のトータルのカロリーがそれまでの生活と
変わっていなければ痩せてはいかないでしょう。
雑な言い方かもしれませんが、朝食を食べた方が痩せるとか、食べない方が痩せる、というのは
実際、ほとんど直結的な関連性はないと言わざるを得ません。
 
逆にボディメイクをしている人であれば、圧倒的に朝食は摂った方がいいと筆者は考えています。
ひとつは”インスリンスパイク”と呼ばれる現象をなるべく生じさせないためです。
インスリンスパイクとは、血中に糖質が入ってきた際に血糖値が一気に上がり、その上がった血糖値を
インスリンというホルモンの分泌によって抑え込もうとする体内機能を指します。
このインスリンスパイクが起こると、血中の糖を脂肪に変化させ体内に蓄積しようとします。
つまり糖が脂肪に変わって、身体に溜め込もうとするのです。
このインスリンスパイクは空腹状態の身体に一気に糖質が入ってきた際に顕著に生じます。
朝食を摂り、欲を言えば1日3食といわず4食か5食など、3時間おきくらいに食事をすることで
1日中血糖値を安定させ、インスリンスパイクをなるべく起こさせない方がいい、ということです。
 
また同様にボディメイクの観点からみると、筋肉量を増やしたい場合にも朝食は摂る方がいいです。
前述の血糖値の話と似たようなトコロになりますが、体内のエネルギーは朝がもっとも枯渇しています。
前日の夕食から次の日の朝食までが、24時間の中でもっとも食事間隔が広い部分になるため
体内ではエネルギーは消費されていくのみの状態です。
もし朝食を抜いて昼までなにも摂らない、となった場合には体内ではエネルギー消費の一環で
筋肉や骨などからタンパク質(アミノ酸)を分解しエネルギーとして消費しようとする機能が
どんどん加速してしまいます。
そのため朝食、特に朝にタンパク質源になるものを摂ることは筋肉をつける、強くするためには
本当に重要なことなのです。
 
 
さて、長々と解説していきましたが、結論… というには難しすぎる話題なので”まとめ”として。
 
● 朝食は食べても食べなくても1日の総摂取カロリーが安定していれば問題ない
● 朝食を食べない場合は残りの2食で食べ過ぎないようにだけ注意!
● ボディメイク、トレーニングしている方は絶対に朝食は食べた方がいい!!
 
ということでいかがでしょうか?

それでは次回のコラムもお楽しみに!
 
Training Enriches Your Life♪
Written By MeirakuFitnessclub Fujii.
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